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【開催報告】第3回SDGsオンラインセミナー

  • レポート

7月28日にSDGsオンラインセミナー第3回「地域の企業から学ぶ脱炭素」を開催しました。

第3回「未来へ続く道」は、 三和興産株式会社の代表取締役 田中 一秀 様をお招きし、環境に配慮した建設会社の取組みや道路の舗装の延命に向けた事業についてお話いただきました。





生活する中で道路はほとんど毎日通るもの。それだけ身近な道路ですが、それを管理し施工する会社の事をあまり知らない人が多いと思います。道路の主な材質であるアスファルトは重油でできており、高温にするため燃料も必要になります。アスファルトの製造・道路舗装事業についてのエコな取組みとはどのようなものでしょうか。



三和興産株式会社では主に次の事業を行っています。
・アスファルトを自社で製造販売
・建物の解体とがれきのリサイクル
・道路の施工
・資材の運搬、廃材の回収




田中 様がSDGsの「気候変動に具体的な対策を」を意識されたのは2019年にパリで観測史上最高の気温が観測されたニュースが1つのきっかけだったそうです。三和興産株式会社では、2025年度までにCO2排出量を30%削減することを目標に3つのアクションを起こしています。
1つ目は再生資源の利用により低炭素社会に貢献すること。再生資源を利用したアスファルトの製造の研究を行っています。また、産業廃棄物を中間処理した時点で道路資材に利用する検討をしています。
2つ目はリサイクル製品・技術の開発。大学との共同開発で環境に優しいアスファルトの研究を行っています。
3つ目はCO2の発生の低減、再生可能エネルギーの利用・研究・開発。Scope1(事業者自らによって直接排出される温室効果ガス)、Scope2(他社から供給される電気・熱・蒸気の使用に伴い間接的に排出される温室効果ガス)を見直し、工場のエネルギーを計画的に使用することによりCO2削減目標に近づけています。




道路の舗装には多くのエネルギーを必要とします。道路を長寿命化できるものが「ピタホール工法」です。道路の穴やひび割れに絆創膏のようにシートを貼り、簡単に補修することができます。




SDGsに取組むことにより、道路に関する事業を行う会社の枠を超えて、行政や企業、大学と連携し、新たな価値づくりをしていく事ができるようになったそうです。また、子どもたちの工場見学などの地域とのコミュニケーションを通じて企業と社会の調和を図り、SDGs達成を目指しています。10年前は社会に良い事と会社の利益は相反しているものでしたが、これからは両立していく社会になっていくので、社会に求められる企業にしていく必要があると田中 様はおっしゃいました。
私たち一人ひとりがどのような社会にしていくか考えることが大切だと感じました。

田中 様、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
当日見逃した方、もう一度ご覧になりたい方のために、アーカイブもなごや環境大学YouTubeチャンネルにて公開しております。ぜひ、ご覧ください。