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【開催報告】 企業事例から学ぶ! サーキュラーエコノミー(循環経済)の動向 第1回:サーキュラーエコノミーって何?

  • レポート

2024年6月8日(土)に

企業事例から学ぶ! サーキュラーエコノミー(循環経済)の動向

第1回:サーキュラーエコノミーって何?

第2回:服×サーキュラーエコノミー   をエコパルなごやにて同日開催しました!!

まず、第1回講師には蒲郡市役所 企画部企画政策課 サーキュラーシティ推進室の杉浦 (ひろ)(のり)氏をお招きし、ご講演いただきました。

蒲郡市は、愛知県南東部に位置し、渥美・知多の両半島に抱かれた三河湾に面した温暖な気候に恵まれた人口約7.8万人の市です。「蒲郡みかん」で有名ですね。その他温泉にも恵まれた自然豊かな所です。

蒲郡市は2021年(令和3年)に 「サーキュラーシティ」を目指すことを表明し、サーキュラシティビジョンを掲げ、現在、実装段階として、実行整備・発信・コミュニティ構築を進め、実証実験等を行っています。

講演では、まずはテーマの「サーキュラーエコノミーって何?」というところからお話をしていただきました。

サーキュラーエコノミーは、直訳すると循環経済です。

環境省(https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r05/html/hj23010202.html)にある説明をざっくりまとめると、サーキュラーエコノミーとは、資源・製品の価値の最大化を図り、資源投入量・消費量を抑えつつ、廃棄物の発生の最小化につながる経済活動のこと。

これまでの3Rと異なる点は、製品の設計段階から廃棄物が出ないように考えていくという点です。サーキュラーエコノミーは、原材料など資源の循環を徹底させていく経済システムといえます。

杉浦さんは図を交えわかりやすく説明してくださいました。

さて、蒲郡市が取組むサーキュラーシティですが、同市では、食・健康・消費・観光・交通・教育・ものづくりの7つの重点分野を設け、各側面からその実現に向けたアプローチをしています。

同時に、サーキュラーエコノミーに関心のある事業者を募り、市内での事業展開へのサポートや他の自治体を交えた会議等を開催し、積極的に活動をされています。

特に「実証実験プロジェクト」では、複数の事業者の取組みをご紹介くださいました。

ここでは、蒲郡市の特産であるみかんと繊維の産地ならではの2件の取組みをご紹介します。

まず1件目。プロジェクト名は「CO₂でつくる・つながるプロジェクト」(地域CCUプロジェクト)。日本特殊陶業株式会社の取組みです。

主な内容は、工場から排出されたCO₂をハウスみかんの栽培に利用するというものです。ハウスみかんの栽培には、葉が吸収するCO₂が必要です。そのため、通常は、灯油を焚いてCO₂を発生させているそうです。それを地元の工場から出るCO₂でまかなおうというものです。まさにCO₂の地産地消ですね! 現在実験中ということです。そうして育てられたみかんの味が楽しみです。

続いて2件目。プロジェクト名は「縫製工場で排出される廃棄レース生地を利用したウェディングドレス製作」。サンローズ株式会社の取組みです。

カーテンの縫製工場からどうしても出てしまう廃棄生地を利用したアップサイクルドレス、環境に良いウェディングモデルを発信することで、廃棄物0を目指すこと、蒲郡の主要産業である繊維業におけるドレス産業の創出(人材の育成)、環境に良いウェディングモデルの発信、そして観光面をアピールすることを目指しています。実際に、このプロジェクトで作られたウェディングドレスで挙式した人もいるそうです。

まだまだ、わくわくするような実証実験プロジェクトがあります。

「サーキュラーシティ蒲郡実証実験」として動画がネットにアップされていますので検索してみてください。また、サーキュラーシティ蒲郡について、気になる方は以下のウェブサイトをご覧ください。https://www.city.gamagori.lg.jp/site/circularcity/ 

講演後は参加者の方からいくつか質問も出て、サーキュラーエコノミー、そして蒲郡市のサーキュラーシティの取組みに興味をもっていただけたようです。

杉浦様、ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

※当日ご参加の方で講師資料が必要な方はお名前を明記の上、事務局宛メールjimu@n-kd.jpにご連絡ください(期限2024年9月30日)。