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【開催報告】企業事例から学ぶ! サーキュラーエコノミー(循環経済)の動向 第2回「服×サーキュラーエコノミー」

  • レポート

第2回「服×サーキュラーエコノミー」では「カバロスのサーキュラーファッションへの挑戦」

と題し、hap株式会社 代表取締役社長の鈴木 素氏にご講演いただきました。

鈴木社長は、最新テクノロジーを駆使した快適多機能性素材「カバロス」を開発され、2023年には世の中を変革する優れたイノベーション(技術革新)事例を表彰する、第11回技術経営・イノベーション大賞として、100件以上の応募の中から、内閣総理大臣賞を受賞されています。

テレビ「ガイアの夜明け」やNHKへのご出演等、その他取材を受けられる等、多方面でご活躍中の方でいらっしゃいます。

まず、繊維・アパレル産業の抱える環境・気候変動・人権問題等の社会課題について、世界と日本の視点からお話しくださいました。

次に、同社と信州大学、九州大学などとの産官学共同研究の事例のご紹介をいただきました。

「カバロスのサーキュラーファッション」、お話を聞いて、服に必要に応じた様々な機能をトッピングのようにつけ、服の寿命を延ばしたり、人の健康に役立つ服をつくる、夢のような仕掛けだなぁと思いました。

特にバングラデッシュのデング熱対策として、「蚊に刺されない服」に挑戦されたお話は、気候変動や人々の命に関わる尊い取組みではないでしょうか。

鈴木社長が世界全体を俯瞰し、「自分にできることはないか」を常に自問自答し続け行動している姿勢に尊敬の念と同時に気の引き締まる思いです。

また、同社では、次世代型スマートウェアにも取組まれています。着ているだけで心電図がとれたり、気温に応じ、服の温度が変化したり、光ったり・・・

社長は「服は選ぶ時代からカスタマイズする時代へ」とおっしゃっていましたが、まさにその通りです。

服の概念が変わる、新しい発想はどこからくるのでしょうか。

社長は「人と地球の共生」をミッションとして事業に取組まれています。様々なアイデアで社会課題に関わる姿勢に、自ずと人が集まって新たな繋がりが生まれているようです。そうした中でアイデアや技術力の結合がなされ、さらにそれによって生まれる+αな力が発想力に作用しているのかもしれません。

講演後には多くの学生の方から質問が出ました。ファッションという切り口に親しみがある上に、思いがけない技術で服の可能性を追求している社長のことをもっと知りたいという気持ちもあったのではないでしょうか。

最後に参加していただいた学生に向けて、今、取組んでおいた方がいいと思うことをお伺いしました。

「できるだけ多くの国、日本とは異なる風土や文化をもった国を訪れ、そこで感じることを大切にして欲しい」とのことでした。

若いうちに様々な体験をして、今後の活動に活かして欲しいというメッセージを受け取りました。

鈴木社長、ご参加くださった皆さん、ありがとうございました。

以上で「企業事例から学ぶ! サーキュラーエコノミー(循環経済)の動向」講座の第1回・第2回の開催報告は終わりです。

※当日ご参加の方で講師資料が必要な方はお名前を明記の上、事務局宛メールjimu@n-kd.jpにご連絡ください(期限2024年9月30日)。

なごや環境大学は、今後も環境をキーワードに様々な活動を展開していきます。

ぜひウェブサイト、チラシ、SNS等でご注目ください!