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【実施報告】なごやSDGsスタディツアー2024 第4弾

愛知株式会社×名古屋市立筒井小学校

2025年3月12日(水)、「なごやSDGsスタディツアー2024」(第4弾)を実施しました。

「なごやSDGsスタディツアー」は、名古屋市内でSDGsに取り組む企業と市内の小・中学校が連携し、持続可能な社会の担い手として、SDGs達成に向けた学びの場を創出する事業です。小・中学生が身近な企業を訪問し、SDGsに関する取り組みの説明を受けたり、現場を見学したりすることで、地域におけるSDGsへの取り組みを学び、SDGsを身近なものとして捉え、自分たちにできることを考えることを目的としています。

第4弾は、名古屋市東区にある筒井小学校と愛知株式会社のコラボ授業です。

 愛知株式会社は、「axona AICHI(アクソナ アイチ)」というブランド名で、主に公共施設・教育施設向けの家具を製造・販売している会社です。『人と地球が嬉しい「集いと学び空間」をデザインする』をコンセプトに、空間全体のデザインを重視した製品づくりや、長年培ってきた技術とノウハウで環境に配慮した製品づくりにも力を入れ、持続可能なモノづくりに貢献しています。

今回は愛知株式会社が「イス」をテーマにしたSDGs授業を本社会議室で実施してくださいました。

どんな会社?】

 筒井小学校の子どもたちは歩いて愛知株式会社に到着。「どのくらいかかかったの?」と子どもたちに聞くと、「すぐだよ」と子どもたち。元気におしゃべりをしながら授業会場である3階会議室に向かいます。

 最初に、愛知株式会社櫻井さんのご挨拶。そして、渡辺さんから会社の説明がありました。「愛知株式会社を知っていた人?」と質問をすると、「会社の横を通ったことあるけど何の会社か知らない」と子どもたち。ご近所さんですが、会社のことはよく知らない様子です。そこで渡辺さん。愛知株式会社クイズを交えながら、話をすすめます。

 会社の歴史、そして今回は「イス」をテーマにどのような製品をつくっているか、どんな施設で使われているか、などが話されます。子どもたちは「へえー」「すごーい」「行ったことある」と反応。日本全国に営業所があり、海外でも使われていました。

 一言で「イス」と言っても、積み重ねることができるスタッキングチェア、メッシュ素材のイス、今では当たり前となった、現在の形の折り畳みイスを最初につくったのは愛知株式会社だそうです。子どもたちは、行ったことのある公共施設や学校、図書館やプラネタリウムなどに「愛知のイス」が使われていることに驚いていました。

【イスづくりで大切にしていること】

愛知株式会社のイスづくりには大切にしているポイントが3つあります。

ポイント1は「エコ素材」を積極的に使っていること。ペットボトルを再利用したメッシュ生地でできたイスを見せていただきました。

ポイント2は、「長く使える」こと。春日井にある工場とリモートでつなぎ、工場で行われているイスの耐久試験の様子を中継していただきました。なんとイスに圧力を10万回もかけて、その耐久性をチェックしています。「簡単には壊れない」ことがよくわかりました。

ポイント3は「分別が可能」であること。イスをバラバラに解体することができるため、部品の交換ができ、廃棄する際にはイスを解体し、バラバラにしたそれぞれの部品を再生資源としてまた使います。ポイント1・2・3はまさにSDGsです。

【体験!椅子を分解・組み立ててみよう!】

「椅子をバラバラにしてみよう!!」というコーナーでは、ポイント3「分別が可能」にチャレンジしました。小グループに分かれると、社員の方から1グループにイス一脚が渡されました。各グループに一人社員の方がついてくださり、子どもたちにイスの分解方法を教えてくださいます。分解することにあまり慣れていない子どもたちは、軍手をつけて恐る恐るイスをバラバラにしていきます。背もたれ、脚、座る部分…。「こんな風になっているんだ」「軽い」「簡単にバラバラにできる」と子どもたちの声。バラバラにしたら、今度は組み立てます。「へーこんなふうにできているんだ」「おもしろい」「楽しい!」。あちこちから声が聞こえてきました。

【体験!お気に入りの椅子を見つけよう!】

 会場に6つのイスが並べられました。渡辺さんが「みんなのお気に入りのイスを見つけましょう」と呼びかけます。子どもたちは6つのイスにひとつずつ座っていきます。

 渡辺さんからもう一声。「座り心地はどうかな?掃除のしやすさはどうかな?軽さは?見た目は?」。それぞれのイスの特徴を話します。そして、それぞれお気に入りのイスの前に集合!その理由を聞いてみると、「デザインがカッコイイし掃除もしやすそう」「背もたれの角度がすごい良い。座る時に集中できる」「木の素材は良い」「膝の裏が痛くない」など。「こんなイスがほしい!」という子どももいました。

【イスから感じるSDGs】

 愛知株式会社は、だれもが座りやすいイス、動かしやすく片付けやすいイス、地球環境にやさしい素材で使った、持続可能な社会で使われる「イス」を作り続けています。人にも環境にもやさしいイスです。

 子どもたちは「イス」からたくさんのことに気づき、学びました。愛知株式会社のイスがどのような思いで作られているかを知りました。普段、当たり前のように座っているイスが「持続可能な社会を作ること」を教えていただきました。

 最後に、「何でも質問していいよ。」と渡辺さん。「これからどんなイスを作りたいですか?」「どうしてこの仕事をしようと思ったのですか?」と子どもたちが質問します。社員のみなさんの思いを聞きたくなったようです。子どもたちと社員の方のコミュニケーション時間になりました。

渡辺さんが子どもたちに質問です。

「愛知株式会社がどんなことをしている会社かわかりましたか?」

子どもたちは全員「イスを作っている会社!!」と答えます。

 子どもたちは、毎日使っている「イス」を通してSDGsに触れ、企業が自社の製品に工夫を凝らして持続可能な社会づくりに果敢にチャレンジしていることを学びました。これまで通り過ぎていた会社のSDGs取組を知ることができました。これからは「この会社はねっ!」「あの会社はねっ!」と話すことができます。暮らしている地域、学校のある地域にこのような会社があることを自慢できる。

 クイズや体験を盛り込んで、とても素敵な「イスを通したSDGs学習」を実施してくださった愛知株式会社のみなさん。ありがとうございました。

愛知株式会社のウェブサイトもご覧ください。
なごやSDGsスタディツアー|STEPS TOWARD 2030(2030年の目標達成に向けたaxona AICHIの取り組み)|愛知株式会社|axona AICHI
https://www.axona-aichi.com/sdgs_step/archives/19