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【開催報告】第3回SDGsオンラインセミナー
7月29日SDGsオンラインセミナー「消費者とともに歩く企業」
開催いたしました。
第3回では、こだわりの国産材で建てるあたたかみのある木の家をつくる仲建設株式会社 代表取締役 堀尾速人氏をお招きしました。「SDGsで住みたい家×環境」をテーマに、大黒柱ツアーや植林ツアーなどを通した、持続可能な住宅建築とその“思い”についてお話していただきました。
25年前は…
今でこそこだわりの国産材を使っている仲建設様ですが、25年程前は外国産のスライスした木を接着剤で止めて柱や梁に使ったり、床材はフロアー合板と呼ばれるべニアを接着剤で止めた床板を使用していたそうです。
それが一般的で当たり前だったので、なんの疑いもなく使用していたとのことです。
変革のきっかけ
1シックハウス問題
集成材で使用される接着剤の成分であるホルムアルデヒドや内部塗装で使用される有機溶剤のトルエンやキシレンといった成分が揮発して身体に悪影響を及ぼすことが分かってきたこと。
2森林組合の人たちとの出会い
岐阜県の森林組合の人たちと出会い、地域の山やこの国の林業の状況、東濃ヒノキといわれる良質な木が育っていることを知る。
この2つの出来事をきっかけに、健康や環境、耐久性を考えたときにその地域にあった自然の材料を使うべきだと感じたそうです。
新しい付加価値
高級材である東濃ヒノキを使用し、他社との差別化をすることで、地域が抱えている森林問題の解決、林業の活性化を促すとともに、さらには顧客満足度を得ることで利益や信頼にも繋がっているとのことでした。
SDGsへの取組み
大黒柱ツアー
ツアーのきっかけは森林組合から大きく育った木の使い道に困っているという話を聞いた事でした。
「立派に育った大きな木なら大黒柱にしよう!」
「どうせならお客様に選んでもらおう!」
ということでツアーを企画したのだそうです。
最初は思い付きの企画でしたが、思いの外、お客様に感動してもらえることが多かったそうです。家は自分と家族が住み、守ってくれる大切なもの。その家を支える一番大きな柱を自分で選べるってやっぱり感動するのですね。
このツアーの取組みにより、山の古い木を切って新しい木を育てるというサイクルを生み出すことができます。古い木よりも新しい木の方が光合成の量が多く、より多くの二酸化炭素を吸収してくれるそうです。新しい木を育て、山を管理するということが二酸化炭素を減らすことにつながるのですね。
大黒柱ツアーの他にも同じ山からお客様の家1軒分のヒノキを使用する取組みを不定期で行っているそうです。
家1軒分はヒノキ約100本分。
家5軒分の木を切ると丁度良い木の間伐になるのだそうです。
間伐をしないと山の木は細く密集した状態に育ってしまい、暗く、新しい木も育ちにくい山になってしまうのだそうです。
豆知識:地元の木材を使用すると気候や風土に合った家が建てられるのだそうです。
山から木材を切出すだけではなく、仲建設様では、植林も行っています。
植林は大黒柱ツアーのお客様にも参加していただいており、この取組みは13年継続されているそうです。
森林組合とお客様との手紙による意見交換も仲建設様の特徴ある取り組みです。この意見交換は森林組合の方にとても喜ばれており、仕事のやりがいに繋がっていると言います。
また、家を建てるには、山を育てる人、木を切る人、いろいろな人の力を結集させないと不可能だと堀尾様はおっしゃっていました。仲建設様では人のつながりを大切にしているそうです。
堀尾様、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
当日見逃した方、またもう一度ご覧になりたい方のために、アーカイブもなごや環境大学YouTubeチャンネルにて公開しております。ぜひ、ご覧ください。